あらすじ
尊ばれる戒律、
一。
「大いなる存在を讃えよ」
二。
「淫らな不貞を慎め。欲深い贅沢を避けよ」
三。
「傷と病に苦しむ者には慈悲を与えよ」
四。
「隣人を殺す者には直ちに罰を与えよ」
・・・。
『空の神』を崇めながら静かに暮らす山間の小さな村落。
そこに生まれ住む3人の子どもたち。
今朝早く、村の中央にある聖堂へ大人たちが集められていた。
3人はいつも通り太陽の下で戯れていたが、ふとした拍子に、声をひそめた大人たちの会話を耳にする。
「昨日、ドナートが殺された。・・・あれは子どものしわざだ」
その夕暮れ、秘密基地に集った3人は誰からともなく口を開いた。
「・・・この中に、犯人がいるってこと?」