コメット・コンプレックス

- Collection003 -

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「あらすじ」を読み返せます

【プリチャ】
キャラクターシート

キャラクターシートを読み込んでください。(目安時間12分)

基本情報

※ゲーム上、比較的あたりさわりのない情報です。

私はカオホンマリ・タウンに住むひよっこ発明家だ。

ここはあらゆる分野の技術発明が盛んにおこなわれてきたことで発展した街だ。

数十年前までは片田舎だったが、今ではあらゆる産業が活発である。

私には才能がある。ただ、引っ込み思案な性分もあって、発明を売り込みする行動力がない。

そんな私をいつも励ましてくれるクワンは、明るくて優しい自慢の恋人だ。

重要情報

※ゲーム上、話しすぎると不利になる可能性があります。

5歳の頃、貧しさのため親に捨てられた私は、『ドクター』と名乗る人物に引き取られて育った。

この『ドクター』こそ、古くからこの街を振興してきた発明家の筆頭だった。

『ドクター』は仮面と変声器で素性を隠し、私にさえ性別や年齢を明かさなかった。

世間では「街の影の有力者」という不詳の存在として語られるのみ。

普段は社会貢献のために発明に没頭し、生活は清貧そのものだった。

養女兼弟子のように育てられた私は、発明の素養をしっかりと学ぶことができた。

『ドクター』の専門分野は、作物や家畜などの高度な品種改良であった。

20歳目前の頃、私はその技術を流用して「人造動物」を開発し、『ドクター』に評価を仰いだものの、その反応は芳しくなかった。

「この発明は思い上がりを生むよ。やがて都合よく人間の生死さえ操るようになる。

その資格が自分にあると言えるかい?おすすめはしない」


結局、そのときに作った人造豚のムーは残しておいたものの、私の発明は迷走に陥った。

研究方針が定まらないのも、私に発明家としての自信がない理由のひとつなのだ。


そして3年前。すでに『ドクター』は弱りきり、病床で死を待っていた。

「プリチャ・・・発明の進捗はどう?一人前になれそうかい?」

「ひとりにしないで、『ドクター』!わたし、まだぜんぜんダメで・・・」

「・・・人生の教訓をひとつ。私のように・・・無責任に生きるのはやめなさい」

「『ドクター』!」

「・・・私の、木の鉢植え。あれをあなたに引き取ってほしい。大事に、ね」


ドクターは死んだ。埋葬の際も顔は見なかった。正体なんて重要じゃないと思ったから。

街のはずれにひっそりとある名もない墓。時々ひとりで訪れては、涙をぬぐう。

家に置いた形見の鉢植えには、忘れないように水をやった。


2年前。あまりの孤独に耐えきれず、わたしは人造人間を作り上げてしまった。

それがクワン。私にとって理想的な容姿や声色を設計した。

クワン本人には、街の外れで行き倒れていたところを私が保護したという嘘をついた。

クワンは自分を記憶喪失だと思い、私が命の恩人であると認識しているのだ。

「人造動物」は傍から見れば生きている様にしか見えない。でも、その朽ちない体は私たち人間と同じように年齢を重ねることもできないし、背中の裏に隠している起動装置を切ってしまえば人形の様に動かなくなる。遅かれ早かれ綻びはまぬがれない。

そんなうしろめたさに苛まれながらも、クワンの存在に頼らなければ私は生きられない。


昨日の夜、クワンが彗星を見にいこうと言い出した。

「50年に一夜だけ見られる彗星らしい!寺院の展望塔に上って見ようぜ」

「・・・でも、展望塔って確か立入禁止のはずじゃ・・・」

「それじゃあ展望塔の意味がないってもんだ。大丈夫さ!

明日の朝早くに忍びこめば見つかりっこない。夜までは景色を見ながらゆっくり過ごそう」


今日の朝。まだ人気のない寺院に到着し、展望塔へ上る。

先に展望室に入ったクワンのただならぬ声が聞こえた。

「おい!あんた無事か?」


そうして私たちは、ソムチャイと出逢った。

この謎の人物によって、私の日常が壊されないといいが・・・。

ミッション

※以下のミッションにしたがってゲームを進めてください。

①ソムチャイの正体や目的を探る。
②クワンを作ったことを隠し通す。

全員がキャラクターシートを読み終えたら、議論パートへ進んでください。

議論パートへ

概要

あらすじ

昼すこし前。照りつける太陽。カオホンマリ・タウン。

賑わう街頭。蒸気で浮かぶブリキのバイク。歯車を鳴らして構造を変える歩道橋。


そんな往来をきょろきょろと見回す青年。


一緒に歩いている男が青年に声をかける。

「良い街だろ?とりあえず、今日は俺たちの家に泊まっていきな」


その隣の女も青年に尋ねる。

「・・・それにしてもあなた、なぜあの寺院で倒れていたの?」

「わからない。目が覚めたらあそこにいたんだ」


3人についてきている小さな薄桃色の動物も、あきれたような調子で鳴く。

「ブゥブゥ」



男女とこの青年の出会いは、この日の朝に遡る。

カオホンマリ・タウン近郊にある寺院。

その展望塔へと上った2人と1匹は、謎の青年を発見した。

「・・・厄介なことになったわね・・・」

「保安官のとこに届けてもいいが・・・そしたら今日は一日つぶれちまいそうだな」


ひとまず2人は、この謎の青年を自分たちの家へ連れていくことを決めたのだった。

「なんたって今宵は、あの彗星が見られる夜だしな」

「ブゥ!」

プレイ時間の目安

キャラシート読み込み

10分
議論パート①

14分
議論パート②

14分
議論パート③

14分

※議論パート毎に、新たな共通情報①〜③が追加されます。

推理パート

3分
結末、得点計算パート

5分
合計時間

60分

キャラクター情報

プリチャ

カオホンマリ・タウンに暮らす女。前髪で目を隠している。

クワン

プリチャと住む男。精悍な面立ち。よく通る声。

ソムチャイ

寺院の展望塔で発見された謎の青年。しっかりとした体格。

ムー

愛らしい豚のような生き物。ブゥと鳴く。
※ノンプレイヤーキャラクターです