基本情報
※ゲーム上、比較的あたりさわりのない情報です。
俺はこのカオホンマリ・タウンで、恋人のプリチャと幸せに暮らしている。
2年前、記憶喪失の俺は街の外れで行き倒れていたらしい。
プリチャは、馬鹿で何もできない俺を拾ってくれた恩人だ。
家に住まわせてもらってそうこうするうちに恋仲になった。本当にいい女だ。
ここは、あらゆる分野の技術発明が盛んにおこなわれてきたことで発展した街だという。
数十年前までは片田舎だったが、今ではあらゆる産業が活発で、とても栄えている。
プリチャも発明家として身を立てようと試みるひとりだ。
難しいことはよくわからないが、とても頭がいいからきっと大成できるだろう。
あとはもう少し自信を持てばいいのにな。引っ込み思案もかわいいけどさ。
昨日の昼、いきつけの酒場で話をきいた。なんでも、50年に一度だけ見られる彗星が、次の夜に訪れるということだ。これはプリチャとの一生の思い出にするべきだろう。
だから昨日の夜、プリチャを誘った。
「50年に一夜だけ見られる彗星らしい!寺院の展望塔に上って見ようぜ」
「・・・でも、展望塔って確か立入禁止のはずじゃ・・・」
「それじゃあ展望塔の意味がないってもんだ。大丈夫さ!
明日の朝早くに忍びこめば見つかりっこない。夜までは景色を見ながらゆっくり過ごそう」
今日の朝。人気のない寺院に到着し、展望塔へ上る。
重い扉を押し開けて展望室に入ると、青年が仰向けに横たわっているのを発見する。
死体か?それとも生きているのか?
背中を起こして意識を確認する。血色はよさそうだ。
手荒だが首の裏を叩いてみる。ようやく目が醒めたようだ。肩をゆりうごかす。
「おい!あんた無事か?」
そうして俺たちは、ソムチャイと出逢った。
身元不明者として保安官にひきわたすにしても、立入禁止の場所で見つけたと説明するのも厄介だし、とりあえず俺たちの家に連れて行ってやろうと決めた。
困っているのなら力になってもいいが、プリチャのためにも用心も忘れないようにするか。