コメット・コンプレックス

- Collection003 -

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「あらすじ」を読み返せます

【クワン】
キャラクターシート

キャラクターシートを読み込んでください。(目安時間12分)

基本情報

※ゲーム上、比較的あたりさわりのない情報です。

俺はこのカオホンマリ・タウンで、恋人のプリチャと幸せに暮らしている。

2年前、記憶喪失の俺は街の外れで行き倒れていたらしい。

プリチャは、馬鹿で何もできない俺を拾ってくれた恩人だ。

家に住まわせてもらってそうこうするうちに恋仲になった。本当にいい女だ。

ここは、あらゆる分野の技術発明が盛んにおこなわれてきたことで発展した街だという。

数十年前までは片田舎だったが、今ではあらゆる産業が活発で、とても栄えている。

プリチャも発明家として身を立てようと試みるひとりだ。

難しいことはよくわからないが、とても頭がいいからきっと大成できるだろう。

あとはもう少し自信を持てばいいのにな。引っ込み思案もかわいいけどさ。


昨日の昼、いきつけの酒場で話をきいた。なんでも、50年に一度だけ見られる彗星が、次の夜に訪れるということだ。これはプリチャとの一生の思い出にするべきだろう。

だから昨日の夜、プリチャを誘った。

「50年に一夜だけ見られる彗星らしい!寺院の展望塔に上って見ようぜ」

「・・・でも、展望塔って確か立入禁止のはずじゃ・・・」

「それじゃあ展望塔の意味がないってもんだ。大丈夫さ!

明日の朝早くに忍びこめば見つかりっこない。夜までは景色を見ながらゆっくり過ごそう」


今日の朝。人気のない寺院に到着し、展望塔へ上る。

重い扉を押し開けて展望室に入ると、青年が仰向けに横たわっているのを発見する。

死体か?それとも生きているのか?

背中を起こして意識を確認する。血色はよさそうだ。

手荒だが首の裏を叩いてみる。ようやく目が醒めたようだ。肩をゆりうごかす。

「おい!あんた無事か?」


そうして俺たちは、ソムチャイと出逢った。

身元不明者として保安官にひきわたすにしても、立入禁止の場所で見つけたと説明するのも厄介だし、とりあえず俺たちの家に連れて行ってやろうと決めた。

困っているのなら力になってもいいが、プリチャのためにも用心も忘れないようにするか。

重要情報

※ゲーム上、話しすぎると不利になる可能性があります。

プリチャは時々、ひとりで外に出かける。なにやら誰かへの墓参らしい。

無理に詮索するつもりはない。例え秘密があったとしても、彼女のことを愛している。

プリチャの留守にはムーと遊んで暇をつぶす。こいつは俺がくるずっと前から飼われていたようだ。

たまにムーは転んでひっくりかえって動かなくなる。

背中のあたりを一生懸命叩いてやるといつもの調子に戻るのはいいが、すこし心配だ。

何かの病気か?プリチャの発明で何とかしてやれないんだろうか。


プリチャが家で発明にいそしんでいる時には、邪魔したくないので酒場に顔を出す。

酒場にいるといろいろな情報が耳に入る。彗星の話から、げすな噂まで範囲は広い。

俺は自分の過去さえもわからない男。せめて世間の情報には目ざとくなりたいものだ。

最近、興味をそそられている話題がある。カオホンマリの「影の有力者」として囁かれる『ドクター』という人物のことだ。どんな人物か、ほとんど素性がわからない。ただ、確実に実在していて、草創期からこの街の発展に多大な貢献をしてきた発明家というのがおおまかなところ。名誉を得たいわけでも、金を荒稼ぎしたいわけでもないようだな。

他にも、「『ドクター』は過去に家族を戦争でなくした」なんていう噂もある。

そんな『ドクター』は、かつてカオホンマリ・タウンが拡大しはじめたころ、奇妙な行動をとった。

住んでいたとされる家の周辺一帯を買い取って、金のかかった大きな施設を建てたそうだ。

それがあの展望塔のある寺院だ。

特に宗教的な拠点であるわけでもなく、『ドクター』の棲家でもないらしい。建造されてからずっと、敷地はカオホンマリの人々に開放されている。今では大きな公園扱いだ。

ただし、中央にそびえる展望塔には立入禁止ということになっていて、展望塔への通路には用心棒らしき者たちが雇われていたそうだ。だが、ここ3年ほどでその警備もなおざりになってきたらしい。

俺が展望塔に忍び込むのを思いついたのも、その情報を知ることができたからだ。

ミッション

※以下のミッションにしたがってゲームを進めてください。

①ソムチャイの正体や目的を探る。
②プリチャが話したくなさそうな秘密に触れない。

全員がキャラクターシートを読み終えたら、議論パートへ進んでください。

議論パートへ

概要

あらすじ

昼すこし前。照りつける太陽。カオホンマリ・タウン。

賑わう街頭。蒸気で浮かぶブリキのバイク。歯車を鳴らして構造を変える歩道橋。


そんな往来をきょろきょろと見回す青年。


一緒に歩いている男が青年に声をかける。

「良い街だろ?とりあえず、今日は俺たちの家に泊まっていきな」


その隣の女も青年に尋ねる。

「・・・それにしてもあなた、なぜあの寺院で倒れていたの?」

「わからない。目が覚めたらあそこにいたんだ」


3人についてきている小さな薄桃色の動物も、あきれたような調子で鳴く。

「ブゥブゥ」



男女とこの青年の出会いは、この日の朝に遡る。

カオホンマリ・タウン近郊にある寺院。

その展望塔へと上った2人と1匹は、謎の青年を発見した。

「・・・厄介なことになったわね・・・」

「保安官のとこに届けてもいいが・・・そしたら今日は一日つぶれちまいそうだな」


ひとまず2人は、この謎の青年を自分たちの家へ連れていくことを決めたのだった。

「なんたって今宵は、あの彗星が見られる夜だしな」

「ブゥ!」

プレイ時間の目安

キャラシート読み込み

10分
議論パート①

14分
議論パート②

14分
議論パート③

14分

※議論パート毎に、新たな共通情報①〜③が追加されます。

推理パート

3分
結末、得点計算パート

5分
合計時間

60分

キャラクター情報

プリチャ

カオホンマリ・タウンに暮らす女。前髪で目を隠している。

クワン

プリチャと住む男。精悍な面立ち。よく通る声。

ソムチャイ

寺院の展望塔で発見された謎の青年。しっかりとした体格。

ムー

愛らしい豚のような生き物。ブゥと鳴く。
※ノンプレイヤーキャラクターです